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デミグラス・ソース作り1日目

2023.05.03

デミグラス・ソース作り1日目

おはようございます。
興奮して、朝の5時に目が覚めてしまいました!
作業初日は、フォンドヴォー作りから
フォンドヴォーとは、仔牛の骨から抽出するフランス料理で頻繁に使用される出汁のことです。
牛骨10㎏買ってしまいましたが、家の一番大きい30リットルの寸胴には一度に入らないことに気づきました。
半分の5㎏を2日に分けてやることに変更しました。

① 冷蔵庫で解凍した牛骨5㎏を220度のオーブンで40分程度焼きます。
焦げたところは、綺麗に取り除きます。焦げがあるとソースが台無しになるからです。
② 寸胴鍋に硬水(コントレックス)と焼いた牛骨を入れて沸騰させ、弱火にします。
(硬水で行った方が臭みも出ず、骨出汁にむいているからです。)
かなりの量の油とアクが出ますので、頻繁にエキュメ(アク取り)します。
③ 天板の牛骨を焼いた油(相当量の油が出てきます。)を少し残して、そこに牛すね肉2㎏とすじ肉1㎏を20分程度焼きます。
④ 焼き上がった肉を寸胴に追加します。
⑤ 玉葱10個・人参10本・セロリの茎3本をざく切りにしたものを天板で焦げないように20分程度焼きます。
玉葱の端は焦げやすいので、これも焦げたところは綺麗に取り除きます。
⑥ 焼いた野菜を寸胴に追加し、焼いていないセロリの葉の部分も追加します。
セロリの葉の部分はローストすると焦げておしまいなので、生のまま煮ます。
⑦ ニンニクは一株専用の小さいかごに入れて、寸胴に入れます。
(以前、ニンニクを株のまま入れ長時間煮たため全て溶けて、ニンニクの臭みが残った失敗があるから)
⑧ ローリエ・ブーケガルニも入れます。
⑨ ホールトマト5缶とトマトペースト80gを入れて更に煮詰めていきます。

ここまでの作業で、あっという間にお昼になってしまいました。
やっと一息つけたので、寸胴のブクブクを眺め赤ワインを飲みながらエキュメします。
キッチンドランカーとなって、バカンス気分になります。
日常を忘れ余計なことを考えずにボーと、ひたすらアクを取るのが、たまらんのです。
旅行に行くより安上がり?ですかね。
それよりお金がかかっているかも。

⑩ はい、夜の12時になりました。作業開始から19時間
⑪ 骨は、15時間以上煮ないと出汁が取れません。
肉類・野菜・ホールトマトはバラバラになって跡形もありません。
⑫ 牛骨だけ取り出して、急速に冷やします。これをやらないと出来上がりのソースに細菌が繁殖して食中毒になります。
これは絶対にやらないと危険です!
少量の場合は、鍋自体を氷水で冷やしてから、冷蔵庫に入れれば十分です。
30Lの寸胴となると、こんなもんでは急冷は不可能
過去の例から色々、急冷の方法を私はあみ出しました。
まず、シンクに水をためてそこに寸胴を入れて外部から冷却し、
出汁の中に直接保冷剤を入れて攪拌します。
以前は給水ポリマーの保冷剤を入れてそれが敗れた経験があるので(全てお釈迦になります)、今は保冷剤ハードにしました。
ハードは使用後の清掃が結構面倒なので、保冷剤を真空パックした物を使用しています。
更に今回は、翌日も水を足して煮詰めていくので、冷やしたコントレックスを出汁の入った寸胴に投入して急冷します。
凍結させたコントレックスなら尚いいです。
プロの方も真似しても構いませんよ。(笑)

⑬ 30Lの寸胴は、我が家の冷蔵庫には入らないので、冷えた出汁を複数の大きめの鍋に分けて冷蔵室に入て翌日まで冷却します。

ここまでで25時になってしまいました。
明日も今日とほぼ同じ作業を行います。